2022年1月7日(金)に会津美里町雀林地区で開催されました、奇祭「蛇の御年始」を見学してきました。100年以上にわたり続く、お正月の伝統行事です。町の重要無形民俗文化財に指定されています。

昨年1年間、法用寺仁王門に飾られていた藁で作った蛇を、地区の子供たちが抱え、95軒の家々を巡り歩きます。家が近づくと、太鼓の拍子と共に鬨の声を上げながらを進んで行きます。子供たちが訪れた家の人々は、藁の蛇に頭を噛んでもらい、五穀豊穣や無病息災、灌漑水の豊かさを祈願します。

年々、蛇を抱える地区の小中学生も少なくなって来ているそうで、今年は6名の子供たちに、保存会や保護者の大人の方が付き添い歩いていました。大雪のあとの、つかの間の晴天の中、真っ白な集落に青色の法被が映えます。地区95軒の家々を回るのに、15時過ぎまでかかるとのこと。寒い中、みんなしっかりと歩いていました。

 

子供たちが出発した後の仁王門では、地区の大人たちが今年一年仁王門に吊るす藁の蛇を作ります。蛇は毎年雌と雄が交互に作られ、今年は雌の蛇。子供たちと一緒に地区をめぐった蛇は、今年の歳の神で焚き上げるそう。こうやって1年が巡っているのだな、と思うと、なんだか感慨深いです。

 

新聞社やテレビ局の取材の他に、一般のカメラマンの方の姿も多くありました。毎年1月7日と日付が決まっていますので、来年はぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

(文・写真:地域おこし協力隊 熊谷)

「奇祭・蛇の御年始」
開催日:毎年1月7日
交通アクセス:
車/磐越道新鶴スマートICから10分、磐越道会津若松ICから30分
電車/JR只見線根岸駅下車 徒歩約30分
開催場所:会津美里町雀林地区(高田地域)

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